「一瞬一瞬の場を大切にする」池田励一デザイン|店舗デザインの新しいカタチ - SHELFY -

店舗デザインの新しいカタチ - SHELFY -

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2015.08.13

「一瞬一瞬の場を大切にする」池田励一デザイン

池田励一デザイン・池田氏

なぜデザイナーになろうと思ったのですか?デザイナーを目指すきっかけとなった出来事や影響された人などはいますか?

もともと自分自身は器用でない方でしたが、大工である祖父や父親の影響もあり、自分で何かを作り出すことは好きでしたね。初めて空間デザインらしいことをしたのは小学校6年生の時です。自分の部屋の壁紙が気に入らなくて、変えたいと思ったのがきっかけです。その時思いついたのは和紙を丸めてシワをつくり壁に貼り付けるというものです。しかし、のりを使うと和紙が透けてしまうのでホッチキスで壁に止めていました(笑)その時の壁紙は今でも覚えているのですが、幼いながら満足するものに出来上がりましたね。

また絵を描くのも昔から好きで、画塾に通って芸術系の大学を目指していました。しかし、絵も描きたいしデザインもしたいという気持ちが両方あり、将来を考えてデザインに進み、在学中も絵とデザインの両方を勉強していました。

大きな転機が訪れたのは、大学生時代に、友人がアルバイトをしていたデニムショップに行ったのですが、当時から有名なデザイナーの間宮さんが、内装デザインを手がけた店舗だったのです。店には机の上にただ一枚のジーンズが置いているというシンプルな内装で、そのデザインに感銘を受けました。

そのまま間宮さんの元でインターンをし、デザインを学んでいくうちに、デザインの道へ進むことにきめました。いろいろなきっかけが重なっていたのですが、デザイナーになる決め手となったのは間宮さんの存在ですね。

現在独立して3年目になると思いますが、独立のきっかけやその過程で苦労したことなどはありますか?

池田励一デザイン・池田氏

特に独立願望があったわけではなく、その時のタイミングが良かったのだと思います。乃村工藝社時代に、前職場のインフィックスの先輩が独立し、そのお手伝いをするために乃村をやめたのですが、3年後その会社が解散。その頃には自分で仕事も取っていたこともあり、周りの後押しもうけて、独立を決意しました。

やはりそれまでは所属していた会社の名前に助けられていた節があり、独立するとそのバックボーンがいなくなるので、メーカーさんの営業時の態度の違いに驚いたりしました。逆に良い面としてはクライアントとの距離が近かったり、仕事のスピードが速くなった点ですね。

今の池田さんについてお聞きします。

どのようにデザインのアイデアが生まれてくるのですか?インスピレーション得方や、引き出しの増やし方など工夫していることはありますか?

よく聞かれる質問なのですが、私はいい意味で引き出しがないことが重要だと思っています。アイデアはストックではなく、場を作る空間デザイナーとして実際にその「場」に足を運んで、現場で想像を膨らまし、そこではじめてイメージするようにしています。ですから、路面店を作るときは向かいのカフェで1時間くらい物件を眺めていたりします。

強いて言うなら、アイデアをストックするときは「人と被らないようにするため」という目的が大きいですね。自分のスタイルはすべてゼロからの構想なので、あくまでも内装は装飾であって、大切なのは人の動きをつくることだと思っています。そういう意味では建築的思考に近いかもしれないですね。自分の作品は仕上げがシンプルなものが多いのも、そういう考えが根底としてあるからかもしれません。

ビジネス面でお聞きしていきたいと思います。

クライアントとの信頼関係の構築の仕方で工夫していたり気をつけたりしていることはありますか?

仕事の前に人であることを忘れてはいけないと思っています。「思いやり」「いい遠慮の仕方」「立てる」「ねぎらう」どれも大切なことですよね。クライアントとは長くお付き合いしたいと思っているので信頼関係を深めていきたいです。

当たり前ですが報連相が最も重要で、もし何か失敗をしたとしても傷口が浅いうちに対処できる体制を整えることで、クライアントにも信頼してもらえると思います。

スタッフ増員の予定など、リクルートに関してはどうお考えですか? 個人事務所なので、普通のリクルートはできませんが、良い出会いがあればありかなと思っております。

個人事務所なので、普通のリクルートはできませんが、良い出会いがあればありかなと思っております。

現在、海外でもお仕事をされていますが、その際に気をつけていることなどはありますか?

私はよく東南アジアで仕事をすることが多いのですが、デザイン云々より、現場監理が最も大変です。どんなに細かく図面を書いてもそれ通りには中々いかないのがローカルの工務店の現状で、たまに綺麗な建物を見つけて作った工務店を尋ねると、大体日本の工務店なことがほとんどですね。

またデザインをする際には、先ほどもお話した通り、現場に足を運んでイメージを膨らませるのが自分の方法ですが、海外の場合は渡航予算がないことも多いので、週に1回写真を送ってもらうことにしています。それでも写真の質が悪かったり、肝心な所が写っていなかったり、意思疎通は難しいですね。こちらが言ったことは、相手に50%伝われば良い方。海外との仕事の際は、心を鬼にして厳しいマネジメントをする必要があると思います。仕事の得方としては、紹介が多いですね。

今まで手掛けたことのない新業態に挑戦するときにはどういうリサーチ方法をとりますか?

実際にそのお店にお金を払って、お客さんとしていきます。男性エステのデザインを手掛けたときはしつこい勧誘にあったりしました(笑)

それでもクライアントにその店に行ったということを話すと、喜んでくれますし、安心してくださります。コミュニケーションも円滑に進みますし、仕事がやりやすくなりますね。

池田さんのこれからについてお聞きします。

20年後の自分はどうなっていたいですか?また、具体的な目標はありますか?

池田励一デザイン・池田氏

セミリタイアかなぁ。嘘です、冗談です(笑)長期目標はあまり考えたことがないですね。今やっていることを続けていければそれが一番ですね。色々なことをすると自分の軸がブレてしまうので、目の前のことを着実にこなしていきたいです。2年前も同じことを聞かれたことがあるのですが、同じ答えでした。

現在の業界の問題点と、あるべき姿とは何であると思いますか?

個人的に思うのは、最近SC(ショッピングセンター)が増えてきて、路面店がなくなりつつあることですね。SCのお店に行けば1日で完結するので、確かに便利かもしれませんが、何だか寂しくて。街を散策しながら感じるワクワクって路面店が持っている魅力だと思います。

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